身内が長い間病院に入っていた後に亡くなった場合、ある時期から死を予期する場合も多いでしょう。とはいえ、身内の死が悲しいものであることには変わりありません。前回のブログでは、葬儀後の気持ちと向き合い方についてお話しました。
死の悲しみがどれだけ生活に影響するかは、人それぞれです。死の瞬間までの期間があったかどうか、故人とできるだけ時間を過ごせたかなどが大きな影響を及ぼします。もし悲しみで日常生活に支障が起きる場合は、グリーフケアの活用をおすすめしています。今回は、その中でもご遺族が故人の長期入院を経験された場合に焦点を当ててみました。
身内の死に対する悲しみは、どのような形で訪れるか?
病状が悪化して入院するも徐々に容態が悪化する場合、身内にとって大きな衝撃となる言葉は、主治医からの「回復の見込みがない」ということでしょう。
このとき、いままで遠い存在であり、訪れて欲しくなかった身内の死というものを、身近なものとして感じさせられることになります。
まだ生きているのに、あたかももう亡くなってしまったように感じるかもしれません。悲しみを抑えられずに、泣き叫んでしまう場合もあるでしょう。あまりに悲しみが強い場合は、グリーフケアを受ける必要があるかもしれません。
しかし徐々に容態が悪化するところを目の当たりにすると、近づく死を受け入れざるを得ません。患者さんの身内の方は、死後のことについて考え始めます。葬儀の会場も探しているかもしれません。
そして身内の死を迎えるとき、その事実を万感の思いをもって迎えることになるでしょう。
亡くなったことに対する悲しい気持ちの強さは、ケースバイケース
長い間の入院生活の末に亡くなった場合、故人に対する悲しい気持ちは、いつまで続くのでしょうか。これは亡くなった背景や、遺族と故人との関係によってさまざまです。
悲しみが少ない場合
以下のような場合は、悲しみによる日常生活への影響は少なくて済むことが多いでしょう。
- 故人に対して、できることはやり切った。またベストの治療を受けさせることができた
- 故人とできるだけ多くの時間を過ごすことができた
これらは、後悔の気持ちが少ないことが大きな特徴です。
身内を失った悲しい気持ちはもちろんありますが、早い時期に現実を受け入れることができる場合も多いでしょう。特にグリーフケアが必要ない場合も多いものです。
悲しみが大きくなる場合
以下のような場合、故人に対する悲しみは大きなものになります。
- 亡くなる前の数年間、故人とあまり顔を合わせられなかった
- もっと良い治療法があると思っているのに、受けさせることができなかった
- あまりお見舞いに行けなかった
いずれも、後悔の気持ちが大きくなることが特徴です。「あの時に無理してでもやっておけば、まだ生きていたのに」などと、自責の念に苦しみ続ける場合もあります。
あまり悲しみが長く続くようであれば、グリーフケアを受けることも考えましょう。
人はいつか死ぬもの。悲しみが長く続く場合はグリーフケアを
人は必ず死ぬものであり、これはいかに治療を尽くしたとしても避けることはできません。故人のためにも、なるべく早く日常生活を取り戻すことが大切です。
悲しみが長く続く場合はグリーフケアを受けるとよいでしょう。グリーフケアとは、大切な家族を失くした遺族を周囲が寄り添いサポートすることです。他の人に相談したり、ワークショップなどで悲しみを分かち合うことで、あなたの心の負担を軽くすることにつながります。
また心泉では供養の気持ちを具現化するお手伝いとして、永代供養墓での寺側での供養、そして手元供養などの提案もしております。従来の寺院が行ってきたように、毎月ご自宅に訪問し、供養することも可能です。心泉会館内で個別に読経することもご相談いただけます。僧侶と話しながら故人の死と向き合うことは、ご遺族の方が日常に戻っていくことを気持ちの面からサポートすることにつながります。こちらの利用も検討してみてください。
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