【お急ぎの方へ】危篤から葬儀までの流れ|初めてでも迷わない段取りを解説

お葬式
  • 突然の訃報で、頭が真っ白になっている
  • 何をすればいいのか、誰に連絡すればいいのかわからない
  • 葬儀社に丸投げでいいのか、それとも自分で決めることがあるのか不安

突然の不幸は、いつ誰に訪れるかわかりません。大切な家族を亡くし、悲しみに暮れているときに、お葬式という大きな出来事が目の前に立ちはだかります。「何から手をつけていいかわからない」と途方に暮れてしまう方は少なくありません。

私はこれまで数千件の葬儀に携わり、様々なご遺族の想いと向き合ってきました。その経験から、初めてのお葬式で後悔しないためには、事前に知っておくべき基本的な知識があることを痛感しています。

この記事では、危篤から葬儀、そして葬儀後の手続きまで、初めての方でも迷わないよう、具体的な段取りをわかりやすく解説します。

この記事を読めば、あなたが直面している「何をすればいいかわからない」という不安が解消され、大切な方をしっかり見送るための道筋が見えてきます。

突然の事態に備え、慌てず冷静に対応するために、ぜひ最後までお読みください。

1. まず何をする?危篤から逝去までに必ずやるべき3つのこと

突然の事態でも慌てずに、冷静に行動する準備が重要です

大切な方が危篤になり、医師から「お別れの準備を」と言われたら、まず冷静になることが大切です。危篤から逝去までは、ごく短時間である場合が多いです。慌てて行動すると、大切な時間を無駄にしてしまう可能性があります。この段階でやるべきことを事前に理解しておけば、万が一の時でも落ち着いて対応できます。

最期の時を大切に|危篤を知らせる連絡

【結論】危篤状態になったら、すぐに親族へ連絡し、今後のことを話し合いましょう。

危篤の連絡は、故人との最期の時間を共有するために非常に重要です。家族や親しい親族に連絡することで、お見舞いの機会を作ることができます。連絡する際は、故人の容態、病院名、病室番号などを伝えましょう。連絡先は、普段から整理しておくと、いざという時に役立ちます。

故人の安置を依頼|葬儀社へ連絡

【結論】医師から臨終を告げられたら、すぐに葬儀社へ連絡し、ご遺体を安置場所へ運んでもらいましょう。

逝去後は、法律に基づき24時間以上は火葬できません。ご遺体を安全な状態で保つため、速やかにご遺体を安置場所へ運ぶ必要があります。多くの病院には霊安室がありますが、一時的な利用しかできないため、早めに葬儀社に連絡し、自宅や葬儀社の安置施設へ搬送してもらいましょう。葬儀社へ連絡する際は、故人の氏名、連絡先、病院名、死亡時間などを伝えましょう。

葬儀は家族で決める|事前準備の重要性

【結論】急なことで慌てないよう、あらかじめ葬儀社を決めておきましょう。

葬儀社選びは、納得のいく葬儀を行うために不可欠です。しかし、逝去直後は感情的になり、冷静な判断が難しくなります。そのため、事前に複数の葬儀社の情報を集めておくと良いでしょう。葬儀社の資料請求や相談は無料でできる場合がほとんどです。事前に相談することで、費用やプランについて具体的なイメージを持つことができます。

2. 葬儀社はこうして選ぶ!3つのポイントと注意点

葬儀社選びで後悔しないための比較ポイント

【結論】複数の葬儀社から見積もりをとり、費用やサービス内容を比較検討しましょう。

葬儀社選びは、初めてのお葬式を成功させるための鍵です。しかし、多くの葬儀社がある中で、どの葬儀社を選べばよいのか迷う方も多いでしょう。ここでは、葬儀社を選ぶ際に比較すべき3つのポイントと注意点を解説します。

葬儀社の選び方を間違えてしまうと、以下のような問題が発生する可能性があります。

  • 追加料金が発生し、想定以上の高額な費用になった
  • 担当者の対応が悪く、不安な気持ちになった
  • 故人や家族の意向に沿わない葬儀になってしまった

このような事態を避けるためにも、事前に葬儀社を比較検討することが非常に重要です。

葬儀社の選び方で失敗しないためのポイントは3つです。 料金が明確か、担当者の対応は丁寧か、そして希望する葬儀に対応しているかです。

料金が明確か|追加費用で後悔しないために

【結論】複数の葬儀社から見積もりをとり、費用やサービス内容を比較検討しましょう。

葬儀費用は、葬儀の種類や規模によって大きく異なります。見積もりを比較する際は、総額だけでなく、どの項目にいくらかかるのか、内訳を細かく確認しましょう。特に、基本料金に含まれない「追加費用」について、担当者にしっかり確認することが大切です。

後から追加料金が発生するケースとして、以下のような費用が挙げられます。

  • ドライアイスや搬送費用
  • 安置施設の利用料
  • お布施や火葬場の費用

これらの費用が、見積もりの基本料金に含まれているか、別料金なのかを明確にすることで、後から高額な請求に驚くことを防げます。

担当者の対応は丁寧か|寄り添ってくれるか

【結論】担当者の対応が丁寧か、不明点にしっかり答えてくれるかを見極めましょう。

葬儀は、故人や遺族の想いを尊重する大切な儀式です。親身になって相談に乗ってくれる担当者を選ぶことで、安心して故人を見送ることができます。

例えば、以下のような対応をしてくれる葬儀社は信頼できます。

  • こちらの質問に丁寧に、そしてわかりやすく答えてくれる
  • 故人の生前の希望や、遺族の想いをしっかり聞いてくれる
  • 費用やプランについて、メリットだけでなくデメリットも説明してくれる

電話やメールでのやりとりでも、担当者の人柄や対応をある程度は判断できます。

希望する葬儀に対応しているか|多様化する葬儀スタイル

【結論】葬儀プランが明確で、追加費用が発生しないか確認しましょう。

近年、葬儀の形式は多様化しています。従来の一般葬だけでなく、家族葬や一日葬、直葬など様々なプランがあります。

各プランの特徴を比較して、故人や遺族の意向に最も合ったプランを選びましょう。

葬儀の種類

特徴

費用相場

一般葬

親族や友人、仕事関係者など、参列者を広く招いて行う葬儀です。

100万〜200万円

家族葬

親族やごく親しい知人のみで行う、比較的小規模な葬儀です。

50万〜100万円

一日葬

通夜を行わず、告別式と火葬を一日で行う葬儀です。

30万〜80万円

直葬・火葬式

通夜や葬儀・告別式を行わず、火葬のみを行う最もシンプルな葬儀です。

20万〜50万円

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3. 葬儀当日の流れと参列者が驚くマナー

葬儀の流れを理解して、慌てずに対応しましょう

【結論】通夜では喪主が参列者にお礼を述べ、葬儀・告別式では故人との最期のお別れをします。

初めてお葬式を経験する方にとって、葬儀当日の流れは複雑に感じられるかもしれません。しかし、当日の流れを事前に把握しておくことで、落ち着いて行動できます。

ここでは、通夜から葬儀・告別式、火葬までの一般的な流れと、参列者が知っておくべきマナーを解説します。

通夜の流れ|ご冥福を祈る夜

通夜は、故人の冥福を祈り、最期の夜を過ごすための儀式です。一般的には夕方から始まり、2時間程度で終わります。

参列者の多くは、この通夜に参列します。

通夜の流れは以下の通りです。

  • 受付
  • 着席
  • 読経・焼香
  • 喪主の挨拶
  • 通夜振る舞い(会食)

通夜振る舞いでは、故人を偲びながら、お酒や料理をいただき、思い出を語り合います。無理に参加する必要はありませんが、喪主へのお礼の気持ちを伝えるためにも、一口でもいただくのがマナーです。

葬儀・告別式の流れ|故人との最後の別れ

葬儀・告別式は、故人との最後の別れの場です。通夜の翌日に行われるのが一般的です。

主な流れは以下の通りです。

  • 受付
  • 着席
  • 読経・焼香
  • 弔辞・弔電の紹介
  • お別れの儀式(花入れ)
  • 出棺

「お別れの儀式」は、棺の中に花を入れて故人との最後の別れを告げる時間です。感謝の気持ちを込めて、故人の好きだった花や手紙などを添える方もいます。

火葬から初七日法要まで

出棺後、霊柩車で火葬場へ移動します。火葬場には、近親者やごく親しい友人のみが同行します。火葬には1〜2時間かかります。

火葬後、収骨(骨上げ)を行い、お骨を骨壺に納めます。その後、初七日法要を行うのが一般的です。初七日法要は、本来は故人が亡くなった日から7日目に行うものですが、最近では葬儀当日に合わせて行うことが増えています。

香典・数珠の正しい使い方|マナーで後悔しない

【結論】香典は袱紗に包み、受付で記帳を済ませてから渡しましょう。

葬儀では、マナーを知らないと故人や遺族に対して失礼にあたることがあります。

特に香典や数珠については、事前に正しいマナーを把握しておくことが大切です。

香典は、袱紗(ふくさ)に包んで持参するのがマナーです。袱紗の色は、弔事用の暗い色を選びましょう。受付で芳名帳に記帳してから、一礼して「この度はご愁傷様です」と声をかけ、袱紗から香典を出して渡します。

【結論】数珠は宗派によって持ち方が異なるため、事前に確認しておきましょう。

数珠は「念珠」とも呼ばれ、仏様や故人を拝む際に持つものです。宗派によって形や持ち方が異なるため、心配な方は合掌する際に両手にかけて拝むと良いでしょう。数珠は貸し借りするものではないので、自分のものを用意しましょう。

  1. 葬儀後に必要な手続きと注意点

葬儀後の手続きをスムーズに進めるために

【結論】葬儀後7日以内に、故人の戸籍を抹消する死亡届を提出しましょう。

お葬式が終わっても、やるべきことはまだたくさんあります。

葬儀後の手続きは多岐にわたり、期限が定められているものもあります。

特に重要な手続きと注意点をまとめました。

死亡届の提出|7日以内に役所へ

【結論】葬儀後7日以内に、故人の戸籍を抹消する死亡届を提出しましょう。

死亡届は、故人の逝去を知った日から7日以内に、故人の本籍地や住所地、または届出人の住所地の役所に提出します。通常、葬儀社が代行してくれることが多いため、葬儀社に相談してみましょう。

死亡届が提出されないと、火葬許可証が発行されません。

葬儀を執り行えないため、最も重要な手続きです。

公的な書類の返却・名義変更

【結論】健康保険証や運転免許証など、公的な書類は速やかに返却しましょう。

故人が持っていた公的な書類は、速やかに返却手続きを行います。

主な書類は以下の通りです。

  • 健康保険証
  • 介護保険証
  • 年金手帳
  • 運転免許証

これらの書類は、故人の氏名が記載された公的な書類なので、悪用されることを防ぐためにも、速やかに返却手続きを行いましょう。

香典返しと遺品整理

【結論】香典返しは、四十九日の法要後に行い、いただいた金額の半分程度の品物を贈りましょう。

香典返しは、香典をいただいた方へのお礼です。一般的に、四十九日の法要後に行います。香典返しの品物は、いただいた金額の半額程度を目安にします。タオルや洗剤など、後に残らない「消えもの」を選ぶのが一般的です。

遺品整理は、故人の持ち物を整理することです。無理に一度で全てを行おうとせず、家族で協力しながら、少しずつ進めていきましょう。

  1. 失敗しないためのまとめ:知っておくべき3つのこと

まとめ:はじめてのお葬式で後悔しないために

この記事では、はじめてのお葬式で慌てないための準備や、葬儀当日の流れ、そして葬儀後の手続きについて解説しました。

最後に、はじめてのお葬式で失敗しないために、知っておくべき3つのことをまとめました。

葬儀の形式よりも大切な想い

【結論】葬儀は形式ではなく故人や遺族の想いを尊重する場です。

お葬式は、故人とのお別れの場であり、遺族が悲しみを乗り越えるための大切な儀式です。形式やマナーも重要ですが、故人や遺族の「ありがとう」や「さようなら」の気持ちを表現することを最も大切にしましょう。

事前の備えが不安を解消する

【結論】緊急時に備え、葬儀社や葬儀の種類について事前に調べておきましょう。

大切な方が亡くなってから慌てて準備を始めると、冷静な判断ができず、後悔する可能性があります。事前に葬儀社や葬儀のプランを比較検討し、家族で話し合っておくことで、いざという時でも落ち着いて対応できます。

費用を明確にして後悔をなくす

【結論】葬儀の費用は、内容によって大きく変わるため、事前に複数の見積もりをとり、予算を立てておきましょう。

葬儀費用は、葬儀社やプランによって大きく異なります。後から追加費用でトラブルになることを防ぐためにも、事前に複数の葬儀社から見積もりをとり、内訳をしっかり確認することが重要です。

最後に:後悔のないお葬式のために、今日からできること

この記事を読んで、少しでもお葬式への不安が和らいでくれたら幸いです。

突然の不幸は、誰もが経験する可能性があります。

大切な方を後悔なく見送るために、今日から少しずつでも良いので、お葬式について考えてみませんか。

この記事の内容を参考に、まずは信頼できる葬儀社を探し、資料請求から始めてみることをお勧めします。